DAY4 タイ。
昨日のナイトマーケットは、かなり刺激的だった。
さて、Airbnbで見つけたペントハウスも今日まで。
最初は「げ~、早く出たい」って思ってたけど、無駄に適応能力が高いせいか、既に居心地が良くなってしまっている。
しかし、この宿は今日までしか確保していない。
というのも、本来なら明日からインドネシアのバリ島に行く予定だった。
それが、出発直前にバリ島のアグン山が噴火するかもしれないという事で、直前までどうするか悩んだ結果、タイからインドネシアの航空券と宿泊費はパーになるけど、出発の3日前にバリ島は断念してマレーシアに変更した。
その関係上、タイでの滞在が1日延びたのだ。
ということで、急遽確保した宿へ移動しないといけない。
といっても次の宿は、今の宿から歩いて3分の場所にある「Malaysia Hotel」にしたので楽ちんだ。

Malaysia Hotel
朝から余裕で荷物をパッキング、しばらく部屋でゆっくりして出ていこうすると、猛烈なスコール。
「お~、これがスコールか~」
なんて余裕をぶっこいていたけど、30分ほど待っても、一向に止む気配がない。
歩いて3分と言っても、そのまま行ける勢いの雨じゃない。
時間的にもやばくなってきたので、仕方なく準備しておいたカッパを装着して出発。
とてつもなく怪しいスタイルだ。
捕まるかもしれないスタイルで歩くこと3分。
チェックイン完了。
フロントのお姉さんも優しくて、部屋もなかなかきれいだ。
明日は、朝6:15の飛行機でマレーシアへ移動なので、今日はあまり夜遅くまで探検は出来ない。
という事で、さっさと準備をして出発。
地下鉄の駅へ向かう途中、気になっていたカフェに入ってみる。
朝食兼昼食でハンバーガーを注文。
見た目は普通のハンバーガー、しかし食べてみると見事に「タイ風ハンバーガー」
甘辛さの中に絶妙な酸味。
「うまい、うますぎる・・・、初めて出会う味。なのにいきなりハンバーガー部門1位やわ」
例えるなら、初めて会ったのに「結婚しよう」って言ってしまいそうな女性って感じ。
出会ったことないけど。
で、とりあえず地下鉄に乗って、ターミナル21へ。
広いショッピングモール。
中にはなぜか日本を再現したフロアーもある。
しかし、売っているのは半分以上が女性のセクシー系の下着(笑)
ビルの中を一通り回って、建物を出た。
タクシー乗り場があったので、タクシーを待つことに。
次の目的地は、「ラジャナムダンスタジアム」ムエタイ観戦だ。
めっちゃくちゃ楽しみ。
タクシーに乗り込み、行先を伝える。
向かう車中で、すでに興奮気味だ。
しかし、到着するとまさかの休演。
今年は、国王が亡くなった関係とかで、10月はムエタイをしないとの事。
オ~マイガ。
てことで、タクシーの運ちゃんに相談してみた。
「今からヒマやねんけど、マッサージでいい所ない?」
すると運ちゃん
「ええとこあるで~、良いマッサージ連れて行ったる!まかしとき!」
関西弁で言うとこんなノリだ。
しかし、この運ちゃん2つ気になる点がある。
気になる点①
最初から全くタクシーメーターを作動させていない。
気になる点②
助手席の前に貼ってある、タクシー運転手の証明写真と運ちゃんが全くの別人。
謎だ。
というか、ボッタクル気満々だ。
ボッタくる気持ちが完全に漏れてしまっている。
というか、海外初心者の僕でも自信を持って言える。
やべぇ奴のタクシーに乗っている。
普通ならここで降りるのだろうが、ちょっとしゃべっていい奴なら「ま、ええか」となってしまう自分のよくない部分が出てしまっている。
てことで、「ほな任せるわ~」で出発。
車は中心部からどんどん離れて、かなり何もない田舎へ向かって走る。
ん?なんで?
少し不安が顔を出す。
走ること15分、周りに景色は完全にド田舎になった。
すると、一軒のデッカイ建物が見える。
ホテルだろうか?
タクシーは、その建物のゲートをくぐり、中へ入っていく。
薄暗い駐車場へ入り、さらに車は地下へ。
どんどん真っ暗になっていく中、車はさらに地下へ向かって走る。
ん?
なんか変なとこに連れていかれてない?
どう考えてもヤバいとこに連れていかれてる気がする・・・
怖い。
一人やし、拉致られてもわからん。
顔も態度もそのままだけど、心臓の鼓動だけが早くなる。
周りを注意深く確認する。
とにかく、逃げる方向だけは決めておこう。
で、万が一の為に、日本の友達にLINEで状況だけ伝える。
何かあったら殴ってダッシュ・・・、大丈夫。
自分に言い聞かせた。
一番地下まで進むと、真っ暗な道の先に少しだけ光が見える、そこにスーツ姿の男が数人立っている。
やばっ、めっちゃおるやん・・・
これ拉致られる?殺されたりせんかな?
心拍がやばい。
でも顔と態度は平静を保ち、心の中ではとてつもなくビビっている自分がいる。
心の中で「とにかく殴ってダッシュ」を繰り返す。
男たちの前でタクシーが止まる。
「はい、降りて」
降りると、そこには同じように連れてこられたであろう欧米男性が3人。
少し安心する。
一人の男が僕の背中に手を回して、扉の中へ案内する。
え、これ入ったらヤバくない?
しかし、促されるまま扉の中へ。
入るとそこは、使わなくなったホテルの会議場だった。
とにかく広い、優に500人以上は入れそうな広さだ。
その一番奥にスポットライトが当たったひな壇が。
目を疑った。
そのひな壇に、金髪からアジア系まで30名くらいの下着姿の女性が座ってこちらを見ている。
マッサージはマッサージでも、連れてこられたのは「大人のマッサージ」
「4000バーツでオッケー、どの子にする?」
スーツの黒服が聞いてくる。
ま、素直に言えば
「オ~、キンパツビジョオルヤンヤバイネ」ってちょっと思いましたけれども。
しかし、こんなディープな風俗怖すぎる。
自分の名誉で言えば、風俗は基本的に行かない。
てことで、少し悩むふりをして
「良い子がいないからやめとくわ、ソーリー」
堂々たる態度で、タクシーへ向かって歩く。
すると、運ちゃん
「どうした!? いい子がいなかったのか??」
「う~ん、そやね」
「オッケー、違う店に行こう」
いや、もうええわ!!!!
ってことで、ホテルに帰ってくれと伝える。
タイ人タクシーには珍しく、英語が出来るのでホテルへ戻る間、色々と会話をした。
日本のこと、タイのこと、彼とは同じ年だったこと、彼のお母さん、娘のこと。
良い奴に見えてくる。
そこで質問してみた。
「ていうか、なんでその証明写真のドライバーと、ビー(運ちゃんのニックネーム)は別人なの?」
「彼は友人で、車を借りてるんねん」
「へー、そんなや~」
いやいや、こいつあかん奴やん笑
ま、根は悪くなさそうなので良しとしよう。
という事で5時ころホテルに到着。
「夜ご飯はどうするんだ? 俺が良い所連れて行って、そのあと夜の街も案内するぜ!」
普通なら断るだろう。
でも、僕の頭はちょっとおかしい。
白タクのビーちゃんと、8時に再度合流をプロミス。
この後、すんごいディープな経験が待ってます。